今回は、新シリーズ「ハイブリッドジョイントを訪ねて」の第一弾として、当社と同じ港区にある「三之橋」をご紹介したいと思います。
(このシリーズでは、当社製品をご採用・設置いただいた橋を紹介していきます!)

南麻布二丁目、都道415号線、三之橋の信号を東に曲がってすぐ、上には首都高速が通っており古川に架かる橋です。

三之橋の歴史を調べると、5代将軍徳川綱吉の時代までさかのぼることができます。
この橋のならびには一之橋~五之橋が下流側から並んでおります。
元禄十一年(1698年)、綱吉は保養施設として麻布御殿(白金御殿)を四之橋付近に造営しました。

それに伴い一之橋~四之橋までの古川の川幅拡張・掘下げ工事(通船工事)を行ったそうです。

江戸幕府第5代征夷大将軍 徳川綱吉
江戸幕府第5代征夷大将軍 徳川綱吉
歌川広重 名所江戸百景「広尾ふるかわ」
歌川広重 名所江戸百景「広尾ふるかわ」
四之橋付近から上流を眺める。

三之橋は松平肥後守下屋敷脇であったことから「肥後殿橋」ともいわれたそうです。
古川のこのあたりの流域は昔、新堀川と呼ばれました。

そして明治時代まで荷物を運ぶ船が往き来したそうです。

時は流れて300年、現在の三之橋です。

車道部 NS-20 14.2m

ハイブリッドジョイントがついております。

歩道部 NPS-20 21.575m

特筆すべきはこのクランク状の歩道部ジョイント。とても綺麗に納まっております。

竣工後8年目を迎えますが伸縮装置は車道・歩道部共に健全な状態です。
首都高速の下に静かにたたずむ三之橋ですが、剛健できっちりとした綺麗な橋でありました。
工事に係わった全ての関係者の方々の想いを感じました。
近くを通った際には立ち寄ってみて下さい。

三之橋架替工事(桁製作・架設) H18.12月 新設

筆:工務部 岩田